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2021軽井沢にて

荒川
遠いところ、ありがとうございます。
茂木
桐生からだと車で1時間半くらい、東京へ行くよりむしろ近くて助かりました。
それにコロナウィルスも、ここなら安心ですしね。あらためて、直接お会いするのは今日が初めてですよね。
荒川
いや実は以前に会っているんですよ。子供のころ、茂木さんと塾が一緒だったんです。
茂木
え!それは知りませんでした。失礼しました。桐生はせまいから、同年代だとどこかでつながりますね。
荒川
モギカバンは有名で、そこのお子さんだというので覚えていたんです。
茂木
そうでしたか。ありがとうございます。
今や荒川さんも有名になられて、20代後半からずっと桐生にいるわたしにとっては、「世界のアラカワシンイチロウ」は桐生の誇りですよ。まさか塾が一緒だったと知っていれば、もっと自慢していたのに…。(笑)
荒川
実はわたしは、「世界の」ではなく、今でも「桐生の」だと思っています。
20代でヨーロッパに渡って、10年以上仕事をし、暮らしてみて、特にパリの街は好きだし、自分に合っていると思っていましたが、それでもやはり「桐生人」なんです。
茂木
そうでしたか…。そう言ってもらえると、なんとなく嬉しいです。わたしもそうですけど、なぜか桐生の人は桐生が好きですよね。そういえば、「桐生人」って言うのは桐生だけみたいですね。他の街ではあまり聞かない。
荒川
たしかに、ヨーロッパではよく言いますけど、日本では言わないかもしれませんね。フランスでは「パリジャン」、イタリアでは「ミラネーゼ(ミラノ人)」とか。
茂木
なるほど、桐生人はヨーロッパ人気質なのかもしれませんね(笑)。
荒川
なぜわたしが桐生人かというと、ときどきどうしても桐生のかつ丼が食べたくなる。
もちろん「ソースカツどん」です。夏は、シロフジの「アイスまんじゅう」。焼きまんじゅうも、あの店先で焼いている煙ごと恋しくなります。シュウマイもね、あのもちっとした。実家に帰ると必ずどれかは食べますね。
茂木
生粋の「桐生人」じゃないですか!(しばし、互いに桐生の話で盛り上がる)

取材地:Canarino SHINICHIRO ARAKAWA
長野県北佐久郡軽井沢町大字発地1408-27
TEL.03-6427-4520

コラボに至った経緯

茂木
今回、一緒に仕事ができるのは光栄です。
荒川
ありがとうございます。実は最初は妻からの提案だったんです。うちの両親から桐生の有名な企業さんの話を聞いていたようで「モギさんでランドセルのデザインをさせてもらえたら面白いんじゃない?」って。ランドセルは日本のカルチャーっていうイメージがあったみたいで。確かに未来を担う子供たちへ向けてデザインをさせていただく事はものづくりとしてもとても魅力的だと感じました。
茂木
そうだったんですね。それじゃ、奥様に感謝しなくちゃ(笑)
荒川
ということで、ダメもとでオファーしたんですけど、受けていただき感謝です。
茂木
こちらこそ、数多くあるメーカーの中から選んでいただき、ありがとうございます。
荒川
桐生人のわたしが、モギカバン以外に依頼するわけにはいかないでしょ。
茂木
それは、そうですよね!(笑)

荒川さんのデザイン画を基に、細かい打ち合わせをする(上:デザイナー荒川氏、下:モギカバン社長 茂木)

イメージはすでにできている。

茂木
一目見ただけで「アラカワシンイチロウ」だとわかるデザインですね。決して奇抜ではなく、むしろシンプルなのに今までにはなかった新しいデザイン。さすがです!
荒川
子供さんが背負うものなので、他の子と比べてあまり目立たないほうが良い。色は、最初はキャメル色が良いかなと思ったのですが、やはり黒かなと…
茂木
そうですね。荒川さんのデザインだとすると、やはり黒がカッコいい。革ジャンも連想させますよね。
荒川
現実的に商品となると黒は男のコが選ぶことが多い色かもしれませんが、いずれは男の子にも向けた、赤いランドセルをデザインしたいですね。
茂木
今やジェンダーが話題になっていますし、近い将来、普通にそういう時代になると思いますよ。
そのときはぜひ、よろしくお願いします。
荒川
ところで、この革はどうでしたか?(事前に提案されていた型押しの革について) 実際に他の作品(商品)にも使っていて、とても丈夫で収縮率が良くて、特許も取っているくらいすごい革なんです。
茂木
実は、今日までの間に、ランドセルに使えるかどうかテストしました。表面が型押しになっているので、たしかに傷もつきにくいし目立ちにくいことはわかりました。問題は、唯一「厚さ」だったのですが、実際にサンプルを作ってみたところ、どうやらまったく問題なさそうです。
荒川
良かった!では、あとは細部の仕様を詰めるとしましょう。イメージは出来上がっているので、それが技術的にできるかどうか…。
ランドセルは特殊なものなので、茂木さんの方で解決策を教えていただければと。

桐生でつながるデザイン

荒川
わたし自身が桐生という織物の街で育ったことで、それが今の仕事につながっていることは確かです。小さいころから、身近に織物工場や染色工場、糸屋さんがあって、そのおかげで感性が磨かれたのだと。
茂木
知らず知らずのうちにそういう環境にあったというのは、いわば「運命」だったのかもしれませんね。
荒川
それは茂木さんも、モギカバンも同じだと思うんですよ。デザインは、デザイナーの世界観やバックグラウンドが具現化したもので、それは洋服でもランドセルでも同じなんです。
茂木
そういうことなんですね。となると、今回のランドセルはどんなデザインになるのか、もしかしたら桐生の息吹が感じられるかもしれないですね。「これぞ、アラカワシンイチロウ!そのルーツは実は桐生に…」なんて。
荒川
ハードルを上げないでください(笑) まじめな話、ここ20年くらいはバイクに関係するデザインを手掛けていますが、バイクとランドセル、一見関連性がないようですが、実はものすごく親和性があると思うんです。
茂木
?
荒川
バイク好きの人たちって、バイクを愛している。当たり前ですが、とにかくバイクに対するこだわりがある。ランドセルも今やそうだと思います。「ラン活」なんていうくらい、みんなすごいこだわりがある。昔、自分たちのころとは違うんですね。
茂木
確かに、人と違うもの。それもこだわり抜いて、全国津々浦々探して、選ばれる人が多い。今回のコラボモデルはそんな人たちにぜひご紹介したいですね。